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REVIEW

浦和 vs G大阪レビュー/例年通りのナショナルダービー。

2015年10月17日

浦和 1-2 G大阪(浦和:ズラタン/ G大阪:阿部、長澤)

代表ウィークを挟んでリーグ再開。いよいよ年間優勝の行方も見えてくる最終盤戦へと突入する。浦和のここからの相手は強豪や曲者が続いていく。まずはその一番手として、最大のライバルでガンバ大阪のホーム万博記念競技場に乗り込んだ。

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万博はナショナルダービーにふさわしくない

国を代表するようなビッグクラブ同士のゲームをナショナルダービーなんて呼んだりする。その一番の例がリーバエスパニョーラのバルセロナvsレアルマドリーの一戦だ。このダービーマッチはスペイン中、いや世界中からの注目を浴びる。日本にはそのようなはっきりしたナショナルダービーはないが、ごく稀にというか、強いてあげるならば、という前提で浦和vsG大阪がそう呼ばれることもなくはない。それは決して悪いことではなく、逆にそう呼ばれることは名誉だと思うし、埼スタでのゲームは質や雰囲気ともにそれに値するような場合を目にしたりもする。

が、ガンバのホームスタジアムである万博競技場はナショナルダービー開催のスタジアムにはふさわしくない。残念ながら陸上トラックがある。残念ながらスタジアムキャパが少ない。それが影響してなのか、ダービーと呼ばれるような、埼スタで出せるようなあの重厚感を作り上げることができないのだ。歓声もなんとなく軽いような気もするし、もっと言えばスタジアムの雰囲気自体が軽くて明るすぎているような気がしてしまう。よっぽど松本山雅のホームであるアルウィンの方がその空気を作り出せている。ガンバはサッカー専用の新スタジアムを建設中と聞く。万博でのゲームの雰囲気は個人的にはあまり好きではないので、新スタジアムの空気感に期待したいと思う。

 

今日の試合で気になったこと!

柏木陽介のコーナーキック

プレーで気になったことといえは、柏木陽介のコーナーキックだ。特に前半。前半途中からは浦和は主導権を握り、大半をガンバ陣内で展開されていた。それなりにゴール前でのチャンスも創出することができていたのでコーナーキックも何本も獲得した。キッカーは柏木陽介。確かに正確で同じところに数本続けて蹴ることができる。

が、ちょっと正確すぎるというかワンパターンというか。。。もう少し早く低いボールを織り交ぜても良かったと思うのだが。というか浦和は高さがないので、あのようなふんわりと高いボールを上げるよりもニアを狙って速いボールをあげた方が有効な気がするのだが、、、。その伏線としてふんわりはアリだと思うが、ふんわりでゴールができるとは到底思えない。柏木は賢い選手だと思うので何か意図があってのことなのかと。。。その意図が見えなかったのでぜひ知りたいところだ。

森脇のフェイクは無駄な時が多い

そしてもうひとつ気になったのは森脇だ。これも前半。けっこう押し込んでいたので、森脇も高い位置をとって前を向いて状態でボールを受けることが多かった。そこでひとつ必ずフェイクを入れる。そのままダイレクトでクロス・シュートでいい局面でもフェイクを入れるケースが多い。そのフェイクに中村俊輔ばりのキレがあればいいのだが、そうでもないのでディフェンスはほとんどぶれることがない。だから、出すところがなくなり横パスorバックパスで攻撃が攻撃が遅延してしまう。

私見だがこれは慢心からくるプレーのような気がしてならない。自分たちはボールをこれだけ支配できてるんだぞ、と。いつでもゴールに向かっていけるんだぞ、と。決してそんなことはなく、今日だって支配はできていたが簡単なプレーから相手に2点取られている。浦和のサッカーは先制されて追いつくことを苦手としている。だから前半のうちに得点しておくことはとても重要なのだ。にもかかわらず前半に軽いプレーを繰り返す。で、後半に入ってチーム全体でテンパると。

私はどうも森脇の起用には懐疑的だ。あまりサッカー偏差値が高くないように見え、プレーが軽率で勢い任せのことが多い。そこに理論やインテリジェンスを感じないため、見ていてイライラしてしまうのだと思う。将来のことも見据えて岡本拓也あたりを起用し続けてもいいと思うんだけどなあ…。

 

例年通りのナショナルダービー

そんな意図のよくわからないプレーを頻発させていれば結果はこうなってしまう。結局、今年のナショナルダービーも例年通り。浦和がもたもたと攻め続けている間にカウンターから効率的に得点する。浦和から見ればどれもつまらない失点だ。

何より悲しいのが、この終盤にきて浦和の選手から覇気というや勝利への執着が感じられないこと。1stステージのガンバ戦は浦和の選手から「勝ちたい」という意思がプレーからガンガン感じられた。カウンターからつまらない失点なんか絶対にしない!っていう気持ちが伝わってきたんだ。あの頃はまだ、昨年の悔しい思いが残っていたんだろう。その思いがここに来て1stステージを獲って薄れてきてしまっているのだろうか。だとすればチャンピオンシップはもう絶望的だ。

浦和レッズというチームは伝統的にメンタルが弱い。逆を言えば気持ちが入っていればいい試合をするがそうでなければグズグズの試合になる。そのコントロールが毎試合で変わってくるからやっかいなのだ。今年はその浮き沈みがとても顕著なのである。これで2ndステージも年間優勝も苦しくなった。せめてチャンピオンシップでいいゲームをするために、慢心を捨ててもう一度シーズン開幕直後の気持ちに立ち返るべきだ。

 

 

 

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